無償版のESXiでは利用出来ないが、ESXiでは仮想マシンに対してネットワーク経由でシリアル接続を行う事が出来る。
今回は、それを60日間の評価版で実際に設定してみることにする。
利用するのは、ホストとしてESXi 5.5 Update2(60日評価版)、仮想マシンとして、VyOSを用いる(仮想マシン側で設定不要なので)。
なお、ESXiのIPアドレスは192.168.0.225、リモートシリアルコンソールへはtelnetで接続するものとし、ポートは8001を利用する。
1.仮想マシンの作成
ここについては、特に詳細は記述する事も無いだろう。
通常どおり仮想マシンを作成する。
2.仮想マシン側でリモートシリアルポートの設定
作成した仮想マシンで、デバイスとしてリモートシリアルポートを追加する。
仮想マシンを選択し、右クリック > 設定の編集を選択する。
デバイスの追加を行う。
「シリアルポート」を選択して次へ。
「ネットワーク経由で接続」を選択し次へ。
ネットワークシリアルポート設定が表示されるので、ネットワークバッキングを「サーバ(仮想マシンで接続を待機)」、ポートURIを以下のように設定する。
- telnet://ESXiの管理IPアドレス:ポート番号
今回の場合は、「telnet://192.168.0.225:8001」とする。
設定内容の確認画面が表示されるので、問題なければ終了する。
これで、シリアルポートの作成が完了した。
3.ESXi側でファイアウォールの設定
次に、ESXi側でファイアウォールの設定を行い、ネットワークシリアル接続が行えるようにする。
[構成] > [ソフトウェア] > [セキュリティプロファイル]を選択し、ファイアウォールのプロパティを表示する。
ファイアウォールのプロパティから、[VMシリアルポートはネットワークに接続されます]にチェックを入れて、OKを押下する。
これで、ネットワーク経由でのシリアル接続が出来るようになった。
4.クライアントPCからtelnet接続
それでは、実際にクライアントPCから接続してみよう。
Teratermから、以下のように接続する。
接続後の状態がこちら。
うーん…仮想マシンにシリアル接続出来る、というのは分かったが…あまり使い勝手はよくなさそうだ。
というのも、そもそもこのシリアル接続、IPMI経由でのシリアル接続と違ってBIOSの設定が出来るわけでもなく、更に仮想マシンが起動していないと接続しに行っても弾かれてしまう。