ネットで調べものをしていたところ、コンソール上で複式簿記の記帳や計算のできるコマンド『Ledger』というものを見かけた。
結構昔からあるコマンドのようだが、今まで知らなかったので試しに使ってみることにする。一応、日本語での勘定項目の記述もできるようだ(ただ、残念ながら単位として日本円は使えなさそう…)。
これで家計簿をつける、というのもできそうだ。
1.インストール
インストールは簡単。
以下のコマンドで行える。
CentOSなどのRHEL系
yum install ledger
Debian/Ubuntu系
apt-get install ledger
Mac OS X
brew install ledger
これでインストールができた。
2.実際に使ってみる
それでは、実際に使ってみよう。様々な機能があるため、すべては把握しきれていない。
まず、『Ledger』では、.datファイルに独自フォーマットで勘定項目とその増減を記述してやり、それをledgerコマンドで読み込ませることでや損益計算書(PL)や貸借対照表(BS)を作成することができる。
記述する際のフォーマットは以下のようだ。
日付 .
勘定項目(:で区切る) 金額
~省略~
相手方の勘定項目(複数あるようならばそれぞれの項目ごとの金額を付与)
まず、サンプルとして以下のようなファイルを作成してみる。
●test.dat
2016/06/30 * 繰り越し残高
資産:現金 200,000
繰り越し残高
2016/06/30 * 給与
資産:現金 200,000
収入:給与
2016/07/01 * 食費
経費:食料品 5,000
資産:現金
貸借対象表(表にはなってないけど)のデータを出力する。
ledger -f /tmp/test.dat bal
[root@BS-PUB-CENT7-01 FireMotD]# cat /tmp/test.dat
2016/06/30 * 繰り越し残高
資産:現金 200,000
繰り越し残高
2016/06/30 * 給与
資産:現金 200,000
収入:給与
2016/07/01 * 食費
経費:食料品 5,000
資産:現金
[root@BS-PUB-CENT7-01 FireMotD]# ledger -f /tmp/test.dat bal
-200000 収入:給与
5000 経費:食料品
-200000 繰り越し残高
395000 資産:現金
--------------------
0
[root@BS-PUB-CENT7-01 FireMotD]# ledger -f /tmp/test.dat reg
16-Jun-30 繰り越し残高 資産:現金 200000 200000
繰り越し残高 -200000 0
16-Jun-30 給与 資産:現金 200000 200000
収入:給与 -200000 0
16-Jul-01 食費 経費:食料品 5000 5000
資産:現金 -5000 0
うーん。。。
複式簿記の考え方とCUIへの慣れのためにはいいかもしれない。
ただ、勘定科目も自分で自由になるのは気楽ではありそうだけど、現金項目が固定で決まってないのでキャッシュフロー計算書(CF)は作れないっぽいし、どうなんだろうなぁ…